個人情報保護と学校

夕方の会議に出て議論してて、改めて思ったことがあります。学校って個人情報保護に関しては放っておかれてるってこと・・・・
最近、牧野先生がインプレスでこんなblogをしてらっしゃいますな。
間違いだらけの個人情報保護(Impress)
ここに学校に関するネタを見ながらちょっとイライラしてくるのですよ。例えば、

間違い:小学校でクラス名簿を作ってはいけない 回答:クラス名簿は絶対に作るべきです。
それはそうだけど、問題はそこと違うでしょ牧野先生、と思うのです。
クラス名簿を作るべきなのはごく当たり前。でも、「こうあるべきである」とは別の次元で法制上の縛りがやってきていて、それにみんな苦しめられているんじゃないですか。
例えば公立小学校はその自治体の個人情報保護条例に縛られている。その個人情報保護条例を読むと「公的機関たるもの個人情報の取得と利用には全て法的裏づけをとれ!」とか書いてある。そんなの本庁業務はともかく学校で適用できるわけあるかいなと思うのですが、実施機関にはきっちり教育委員会が入っていて当然学校も含まれる。じゃあクラス名簿作るにあたっての個人情報の収集に法的根拠が取れるんでしょうか。クラス名簿の使われ方というのはどっかに規定されてるんでしょうか。
間違い:学校にあっても利用目的を具体的に明示して、情報の収集をしなければならない 回答:利用目的は広くして、必要な情報はできるだけ収集してよい
そりゃそうだと思うし、そうあるべきだと思う。でも、同じことを企業がやったら怒るでしょう?だったら、企業と学校は違うルールが適用されますよ、ってところをどっかで法的に裏付けてくれないと困る。でもその裏づけがないから困ってるんじゃないですか。そういや、都道府県の多く(もしかしたら全部?)で警察が個人情報保護条例の実施機関から外されているのとはずいぶん違いますよね(まぁ行政機関個人情報保護法との関係でその状況も変わるみたいですが)。
きっと誰かが怠慢だったんだろうなと思うのですよ。文科省かもしれないし、各教育委員会かもしれないけど、個人情報保護法制を進めると学校現場が大変なことになるというのは火を見るより明らかだったのに誰もその対応をしなかったツケをいま払わされてるんだと思うのです。今からでも遅くないので、「学校は別です」ってのをどっかでお墨付きつけてくれませんかね。