惑星がわんさか

ケレスの調査が進んだり、クアオアーセドナ2003 UB3132005 FY9みたいな巨大な天体が海王星外に次々発見されて以来、惑星の定義はどうかという話が盛り上がっていたわけですが、今開かれているIAUの総会で定義のドラフトが出ました。定義はあっけにとられるほど単純で、要は「質量が十分大きく球形を保つことができ(だいたい直径800km以上になる)」「恒星の周りをまわっていて恒星でも衛星でもないもの」ということ。結局、冥王星を基準にするような案は取らないということになったし、軌道も問題ではなくなったようだ。
で、これが24日の投票で認定されたら、2003 UB313は惑星に認められる。冥王星より大きいと見られているので自然だろう。だけど、定義があまりに簡単なので直径が900kmあるケレスも小惑星から惑星に昇格することになってしまう。カロン(直径1000kmはある)も冥王星との二重惑星として認められて、この時点で、とりあえずは太陽系の惑星は12個ということになる模様。「水金地火ケ木土天(海,(冥,カ))2003 UB313」でしょうか。
ここまで含めると多分今後は惑星に認定されるのがわんさか出るだろう。セドナや2005 FY9はもちろん、現時点でIAUが認めるだけでもこれだけ候補があるカイパーベルト天体の調査が進むと、将来は太陽系の惑星は50とか100とかになっちゃいそうだ(こんな感じ・・・これは400km以上の直径のものを含んでいるが)。
これではあんまりだと思ったのか新定義として、公転周期200年以上かつ傾いた楕円軌道を持つ惑星はPlutonという新しいカテゴリが提案されている(冥王星族(Plutino)とも定義が微妙に違う)。冥王星を惑星に入れるかどうかが結局再定義の分かれ目だったわけだから、冥王星のような天体は分けて考えましょうということ?それでもケレスは立派な惑星として残ることになりそうだけど、旧9惑星のうちPlutonに入らない8つをClassical Planetsと呼ぶことにもなった模様なので、ケレスは「一応惑星にいれといたげるけど小惑星の親玉扱いだからね」って感じ。
・・・こんなに惑星がたくさんでたら占星術の人は大変だなと思ったけど考えたらへびつかい座は流行りませんでしたな。
・・・もしセーラー戦士シリーズがまだ続いていたら・・・やめとこう。
追記:国立天文台がわかりやすくまとめてくれております。