朝日の記事

夕刊科学面に、木曜に連絡があったのが載っていた。なんだセキュリティ全般の話の中で私の話がチョロっと載ってるのかと思ったら、なんかどかんと頭から出てるじゃないか。昔の話はどうでもいいから、今私がやってることをもう少し書いて欲しかったな。
記事の中には一つ、誤解を招く点がある。小沢チェッカーは確かにきつかったが、私が解いた当時はすでに何人かの人が解いていた。私は最初ではない。ただ、某誌に解説記事を書いた記憶がある。いずれにせよ古い話だ。
小沢チェッカー、今思い返しても良くできていた。コードは暗号化されており、その暗号を解く鍵に、復号ルーチンそのもののチェックサムが使われる。そのため、復号ルーチンにブレークポイントを置くことが出来ない。これを幾重にも重ね合わせた奥底にFDへのアクセスルーチンが埋まっている。しかもこの過程で、コードの流れがあちこちに飛ぶように出来ていて非常に流れが見えにくい。確かチェックサムを計算するコード部分を別に作って計算結果だけを元のコードに戻す、というのを繰り返して解いたような気がする。非常に根気がいる作業だった。今でもソフトウェアの耐タンパ性という言葉を聞くたびにあれを思い出す。
小沢さんにも長いこと会っていない。一度ご挨拶に伺わねば。